住み替えでよくある失敗とは?タイミングなど3つのパターンにわけて解説

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住み替えでよくある失敗とは?タイミングなど3つのパターンにわけて解説

結婚や出産などライフステージの変化に伴い、住み替えを検討される方は少なくありません。
せっかく新しい場所に住み替えるわけですから、できるだけ今よりも良い生活環境を手に入れたいですよね。
納得のいく住み替えにするには、よくある失敗例とその対策方法を把握しておくことが大切です。
そこで今回は、住み替えをご検討中の方に向けて、住み替えで起こりやすい失敗と対策方法を解説します。

失敗のない住み替えにするには?売却価格について

失敗のない住み替えにするには?売却価格について

不動産売却において、売却価格の設定はとても重要なポイントです。
不動産売却を依頼すると不動産会社が査定額を算出しますが、最終的な売却価格は売主が決めます。
売却価格は、高過ぎても安過ぎてもいけません。
まずは、売却価格に関する失敗例と対策方法から解説します。

売却価格が高いまたは低すぎる

不動産の売却価格は、近隣の相場や物件の状態、需要などを考慮して総合的に判断するのが基本です。
相場より少し高めに設定する方法もありますが、その場合でも適切な範囲内に収める必要があります。
購入希望者は相場を理解したうえで物件を探すため、価格設定が高すぎると広告を見た時点で候補から外される可能性があります。
一方で、低すぎる価格で売り出すのも望ましくありません。
売却価格が相場に比べて低すぎると、「物件に何か問題があるのではないか」と疑われることがあります。
さらに、住宅ローンが残っている場合、売却価格が低いとローンを完済できず、不足分の負担に悩まされる可能性があります。
スムーズな売却を目指すためには、売り出し価格を相場に適した範囲内で設定することが重要です。

売却価格の設定に失敗しないための対策

不動産の売却価格は、売主の希望を優先しつつ、できるだけ相場に合わせた価格設定をすることをおすすめします。
不動産の相場は、レインズマーケットインフォメーションや不動産情報ライブラリなどで調べることが可能です。
これらのサイトには過去の成約価格が掲載されており、より現実的な売却価格を把握するのに役立ちます。
また、不動産ポータルサイトを活用して、現在の売り出し価格から相場を割り出す方法もあります。
具体的には、所有物件と条件が似た物件を複数見つけ、その平均値を求めることでおおよその相場を把握することが可能です。
ただし、現在売り出し中の物件は、必ずしもその価格で売却されるとは限りません。
買主との交渉によって価格が上下する場合もあるため、ここで算出した価格はあくまで目安と考えるべきです。

失敗のない住み替えにするには?タイミングについて

失敗のない住み替えにするには?タイミングについて

不動産売却では、物件を売り出すタイミングにも気を配る必要があります。
続いて、不動産売却におけるタイミングでよくある失敗例と解決策を解説します。

売り時を逃してしまう

建物は時間の経過とともに劣化するため、築年数が進むにつれて市場価値が下がります。
市場価値の減少は建物の構造によって異なり、木造住宅では22年、RC造では47年で価値がなくなるとされています。
これは税法上の評価が0円になるという意味であり、これらの年数を経過しても居住が不可能になるわけではありません。
ただし、売却価格は一般的に低くなりやすいため、高値で売却したい場合は早めに売り出すことが推奨されます。

仮住まいの期間が長引く

住み替えのタイミングを誤ると、仮住まいが必要になり、余分な手間やコストが発生する可能性があります。
旧居から新居へスムーズに引っ越すのが理想ですが、タイミングが合わないケースも少なくありません。
その場合、新居に入居できるまで賃貸物件を借りるなどして仮住まいを確保する必要があります。
旧居の売却時期と新居の購入時期が大きくずれると、仮住まいの期間が延び、家賃の負担が増えることになるでしょう。
さらに、引っ越し代金を2回支払う必要が生じるため、資金計画に影響を及ぼす可能性もあります。

売るタイミングで失敗しないための対策

家を売るタイミングで失敗しないためには、売却を決めたら早めに不動産会社へ相談することが重要です。
不動産会社は販売のノウハウや実績を持っており、新居の購入時期も考慮したうえで適切な売却タイミングを判断できます。
また、諸事情で売却を急ぐ場合は、仲介ではなく買取保証を検討するのも一つの方法です。
買取保証とは、まず仲介と同じように物件を売り出し、買い手が見つからなかった場合に不動産会社が買い取る仕組みのことです。
売却価格が相場より低くなる可能性がある点はデメリットですが、売れ残る心配がなくなるのが大きなメリットと言えるでしょう。
出張や転勤に合わせて引っ越しを急ぐ場合などには、買取保証の利用を検討してみると良いでしょう。

失敗のない住み替えにするには?スケジュールについて

失敗のない住み替えにするには?スケジュールについて

住み替えで家を売却する場合、旧居を売るタイミングと新居を買うタイミングがうまく揃うのが理想です。
とはいえ、買主と売主双方の都合があるため、実際には不動産売却と新居購入のタイミングが揃わないことも多いです。
住み替えのタイミングがずれてしまったら、どのようなリスクがあるのでしょうか。
最後に、住み替えにおける売却スケジュールの失敗例と対策方法を解説します。

ダブルローンになる

住み替えによる不動産売買には、旧居を先に売る「売り先行」と新居を先に購入する「買い先行」の方法があります。
売り先行は、売却代金が手元に入ってから新居を購入できるため、資金計画を立てやすい点がメリットです。
ただし、旧居の引き渡し日までに新居が決まらない場合、仮住まいを用意する必要が生じます。
一方、買い先行のメリットは、旧居の引き渡し日を気にせずにじっくりと新居を探せることです。
しかし、旧居がなかなか売れない場合、旧居と新居のローン返済が二重になる「ダブルローン」の状態になるリスクがあります。
ダブルローンは、転職などで収入条件が変わると返済が困難になる可能性があり、注意が必要です。
返済ができずにローンの滞納が続くと、自宅が競売にかけられ、市場価格よりも大幅に低い価格で取引されることになります。

住み替えによるスケジュール調整で失敗しないための対策

新しい家に住み替える際は、現在の住まいで感じている不満を解消できる住宅を選びたいものです。
そのためには、新居を探すための十分な時間を確保することが重要になります。
先述のとおり、住み替えには「売り先行」と「買い先行」の方法がありますが、おすすめは「売り先行」です。
旧居を先に売却することで、新居購入に充てられる予算を事前に把握できるため、予算内で妥協の少ない家探しが可能になります。
また、住み替えをスムーズに進めるには、「これは欠かせない」という条件を優先順位として整理しておくことが大切です。
理想は希望条件のすべてを満たす家ですが、こだわりすぎると購入の決断が遅れることもあります。
購入のタイミングを逃さないために、新居に求める条件の優先順位を紙に書き出し、それをもとに物件探しを進めましょう。

まとめ

住み替えによる不動産売却では、旧居の売却時期と新居の購入時期をうまく調整する必要があります。
購入と売却の時期がずれると、ダブルローンになったり仮住まいが必要になったりして、金銭面の負担が重くなります。
住み替えをスムーズにすすめるためには、なるべく売り先行で売却を進め、適切な売り出し価格を設定することが大切です。
また家の価値は時間の経過とともに減少するので、売却を決めたら早めに不動産会社にご相談ください。


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